2011年10月20日

無農薬のお茶への取り組み

今日はなぜ無農薬のお茶を作り始めたかのお話を少ししてみようと思います。
父や周りから聞いたことや自分で思ったことなど色々書きますのでちょっと長くなりますね。
ブログは次女(ニックネーム:チャイ)が書きます!
無農薬の茶畑
家は数代前からのお茶農家ですが、無農薬を始めたのは善光お父さんからです。
高校卒業後、普通のサラリーマンをしていた父ですが、生協さんなどにも勤め、食品添加物の問題などを勉強し、食の安全などに興味を持ちました。

31歳の時、祖父から茶農家を継いで教えてもらいながら慣行栽培(普通の農薬を使った栽培方法)を始めました。
その時、あまりの農薬の使用量に驚きました。だいたい年間15~20回ほど農薬を散布します。
収穫前などは禁止期間がありますが、その期間ギリギリまで散布する農家さんが多いですね。
散布するときは農薬を水で薄めて撒くのですがマスクをしていても気分が悪くなってしまうこともあります。
私も小さい頃は長いホースが茶の木にぶつからないように持って手伝ったりしていました。

そんな栽培方法の中で農薬は怖いものだと感じた父は、家族にその環境で仕事をさせるのも、それを皆さんが飲む(食べる)のは身体にも自然にも良くない事ではないかと勉強し始めました。

平成3年(33歳)の時に一部の畑から試験的に無農薬をはじめました。
いろんな方の講演会を聞きに行ったり、本で勉強したりして手探りの状態です。
収穫量が落ちたり、時には収穫も出来ないような年もありました。
原因は虫や病気にやられてしまったりです。
周りからも馬鹿にされたり、祖父や祖母などにも農薬を使えと言われました。

無農薬5年を過ぎてから畑の土が凄く変わったと言います。カチカチだった土がふわふわ柔らかくなってきました。
畑にミミズが戻り、土を耕してくれたからです。色々な虫や鳥などが畑に帰ってきてくれました!
無農薬10年目頃には、新茶も問題なく綺麗にとれるようになりました!(*´∇`*)

化学肥料と農薬は必要なかったんです!!!

考えてみると、農薬と化学肥料で過保護に育てられていたからいきなり自然環境に対応できなかったような気がします。
もともと、お茶の木は野生でも元気に生えています。(放置茶園なども数年すると2~3mも元気に伸びています)
肥料でぶくぶくに育てると虫が寄ってきます。それを駆除する為にも農薬をかけるわけですが、
そのために自分で栄養を探す、病気や虫に勝つ、という免疫力が低下してしまいます。
お茶も人間と同じで自然に元気に育ってほしいですね^^

俗に言う害虫ですが、私たちは害虫という区別はしません。全てのことには何か意味があると思っています。
益虫も害虫も全て自分が生きるために生活しているだけで、バランスが崩れて大量発生してしまったり、私たちにとっては悪さをしてしまうという面が目立ってしまっているだけです。
生態系のサイクルが整ってきたので、一つの虫の大量発生なども無くなってきたのだと思います。

全園が無農薬有機栽培になったのが平成8年で、現在無農薬をはじめて18年になります。

とりあえず今日はここまで。拙い文を長々とお読みくださりありがとうございました!
コメントや質問などお気軽にどうぞ!

~安心・安全なお茶作りを目指して 自然と共に~
善光園   




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Posted by 善光園@女子部 at 22:45│Comments(0)有機茶について
 
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